2020年から障害のある方の受け入れを開始した、パーソルテンプスタッフの「ジョブシェアセンター茨木」。その背景から準備、入社後のはたらき方やサポート体制、そして今後に向けた抱負について、マネジメントを担当する上西、田中の両名からご紹介します。

上西 邦彦

パーソルテンプスタッフ株式会社
西日本OS事業本部 西日本第一BPOサービス部
西日本ビジネスセンタ―課
課長

田中 元気

パーソルテンプスタッフ株式会社
西日本OS事業本部 西日本第一BPOサービス部
西日本ビジネスセンタ―課
ジョブシェアセンター茨木 センター長

「はたらきかたの多様性」というコンセプトが障害のある方の採用とマッチ。

上西 「ジョブシェアセンター茨木」は、2018年にパーソルテンプスタッフが関西で最初に立ち上げたジョブシェアセンターです。もともとは、介護や育児などで都市部への通勤が難しい方々の労働力を有効活用できないかと、ベッドタウンで職住近接のはたらき方を実現するために設立されました。対象として考えていたのは、会社員経験のある育児中の女性や、シニアの方々です。ですから、実は最初から障害のある方の採用を行っていたわけではありません。

田中 ここで障害のある方がはたらくようになったのは2020年から。はたらき方の多様性があるジョブシェアセンターなら、障害のある方にもはたらきやすいのではないかと人事部から相談されたことがきっかけです。当センターでは70名がはたらけるスペースを確保していますが、現在は障害をもつ5名(2020年11月時点)の方が通われています。雇用形態は直接雇用の有期契約で、体調管理のために時短勤務をされている方もいらっしゃいますが、あとは基本的にフルタイムではたらかれています。

グループ会社のノウハウを借り、受け入れ態勢を万全に。

上西 障害者採用を行うにあたって、最初はやはりかなり気を使いました。社内にノウハウがありませんでしたし、私個人もそれまで障害のある方と一緒にはたらいた経験がなかったからです。そこでグループ会社のパーソルダイバースに協力を仰ぎ、コミュニケーション上の配慮や面談、体調管理のやり方などを最初に細かくレクチャーしてもらいました。

田中 私たちだけでなく、既にはたらいているスタッフからの不安の声もありました。でもパーソルダイバースからのアドバイス内容をスタッフ全員と共有するうちに、「障害に関係なくコミュニケーションを取ることが大事。ちょっと困っていそうだと思ったときはちゃんと気づくようにしよう」というシンプルな考えになりました。それで実際に一緒にはたらきはじめたら、私たちもスタッフも「普通と何も変わらないな」と。コミュニケーションに困ることもなく、今も不安の声もまったく上がっていません。

上西 コミュニケーションもそうですし、業務スキルの面でもみなさん優秀です。言葉を選ばずに言うと、正直意外でした。もっと配慮や時間が必要かと思っていましたが、むしろ率先して積極的に取り組んでくれますし、スキルアップへの意欲も本当に高いですね。

はたらきたいという想いに応えられるよう、業務の幅を広げていきたい。

田中 現在の具体的な業務としては、イベントやセミナーのアンケート入力と集計作業をお願いしています。仕事の速さには個人差がありますが、それは健常者だって同じこと。ただ、意欲が高い分、かえって自分のミスやスキル不足に過剰に反応してしまうことがあります。そうした場合にはダブルチェックをするなどコミュニケーションの機会を増やし、「チームでカバーしていくことで解消できるんだ」と思ってもらえるようにしています。

上西 障害者雇用チームには、プロジェクトリーダーのほかに専任のサポートスタッフを1名配置し、業務上の相談や業務の進捗管理ができるよう体制を組んでいます。今の業務はメンバーだけでも完結できる内容ですが、今後は業務の幅を広げ、障害のある方の採用人数も増やしていく予定。困ったときはパーソルダイバースや支援機関に相談しながら、体制もさらに充実させていきたいと考えています。成長したいという気持ちを持った方が多いので、いろんなことにチャレンジし、スキルアップを実現できるような環境を整えていきたいですね。

田中 先ほどもお話したように、ご自身の特性を気にされてネガティブになることがあっても、「チームの仲間がカバーしてくれる。逆に自分しかできないことでどうチームをカバーできるのか」という考え方ができれば、ずっとはたらきやすくなります。チームで仕事をするから、質の良い仕事になる。そんな意識を持ってはたらける場所にしていきたいと思います。