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ともにはたらく環境づくり

パーソルチャレンジ ユニバーサルワーク研修【後半】

Interview

パーソルチャレンジ株式会社

障害とともにはたらく僕らの日常が、
社会に役立つコンテンツになる。【後半】

中嶋 隆
Profile

中嶋 隆

パーソルチャレンジ株式会社
エンプロイメント・イノベーション本部
企画推進部
採用・育成グループ

中津井 亨
Profile

中津井 亨

パーソルチャレンジ株式会社
エンプロイメント・イノベーション本部
企画推進部
採用・育成グループ チームリーダー

パーソルチャレンジが株式会社ミライロと共同開発した、精神・発達障害者とともにはたらくための研修プログラム「ユニバーサルワーク研修」。パーソルチャレンジで日常的に起こっている事例をベースにした実践的かつ説得力のある内容で、受講者から高い評価を得ています。プログラムの特長をご紹介した前半に引き続き、後半ではプロジェクトリーダーの中嶋と、自身も障害者であり講師を務める中津井が、研修を実施した手ごたえや今後の目標をお話します。

初めての研修は、質疑応答が終わらないほどの大盛況。

中津井 講師を務めた初回の研修はやはり緊張しましたが、前半でお話した猛特訓のおかげで上手くいきました。ワーク時は話が盛り上がり過ぎて、時間内に終わらせるのが難しかったほどです。達成感もあって、研修後に飲んだビールがすごくおいしかったのを覚えていますね。
それからもう30回ほど研修を担当してきましたが、受講された方からは「説得力があった」という言葉をよくいただきます。今では大手自動車メーカーが毎年の社内研修に採用してくださったり、市議会議員の方が「市政に活かします」と言ってくださったり、自分の障害を社会に活かせていると実感できます。

中嶋 最初の頃は私も講師を務めましたが、やはり当事者が講師を行うほうが断然反応はいいですね。研修後には名刺交換待ちの列がずらりとできることもあります。毎回研修には私も参加しますが、今ではBGMを流すくらいの仕事しかしていないので、もう不要かもしれません(笑)

中津井 でも研修中、会場の後ろから中嶋さんが「今のナイス!」とかサインを送ってくれますよね、あれが安心できるんです。質疑応答でも毎回とても多くの質問をいただくので、二人一組でやったほうが安心です。

誰もが気持ちよくはたらくための普遍的なヒントになる。

中津井 ほかにもよく受講者の方から言われるのが、「これって障害に関係ない話ですね」という言葉です。私もそう考えていて、職場でお互いが気持ちよくはたらくためには障害の有無にかかわらず配慮し合うことが必要ですし、それができればみんなが生活しやすい世の中になります。
ユニバーサルワーク研修は、その具体的なマナー、つまり「ちょっとした気持ちの余裕」を体感しながら学べるプログラムです。将来的には「精神・発達障害」に限定せず、より幅広く受け入れられていくことが理想的です。

それから、これは研修をやったことによる意識の変化なのですが、自分に障害があることや体験したことをオープンに話せるようになりました。今までは恥ずかしさしかありませんでしたが、マイナスだと思っていた障害が、場合によっては価値になると分かったからです。最初にも話しましたが、自分の経験を何かに役立てたいと思う障害者の方はたくさんいます。「自分だからできること」を見つけて自身の可能性の幅を広げ、夢や目標の実現につなげてほしいですね。その意味でも、今後は研修講師の後輩育成などに携わっていきたいと思っています。

パーソルチャレンジの強みがしっかりと活かされる研修を。

中嶋 私はこの研修をより幅広く活用していただくために、ビジネス的な視点から「パーソルチャレンジだけの強みってなんだろう、5,000円の受講料を払うだけの価値ってなんだろう」ということをよく考えています。それはまず、400名以上の精神・発達障害者がはたらいているという事実から得られる事例やノウハウがあること。当事者が講師として直接語ること。そして、人材・雇用分野での信頼や実績を持つパーソルグループという後ろ盾があること。
これまではミライロさま開催が主でしたが、今後はパーソルチャレンジ主催にも力を入れていく予定なので、こうした強みを引き続きしっかりと維持していきたいです。

また、昨年度このプロジェクトがパーソルグループのMVPの一つに選ばれ、今年度はパーソルチャレンジの全社員対象の研修として採用されることになりました。
少しずつ認知と参加が広がっています。現在パーソルグループ全体で約5万人がはたらいていますが、もし全員が参加することになれば、参加者の意識と行動が変わってくれるのではないかと考えています。
そうすれば、微力ながらも社会を変える力になるでしょう。まずは他でもない私たち自身が「障害のある人とともにはたらく」をしっかり実践し、それから外に向けて堂々と発信していく。そうやって、パーソルチャレンジの知見を社会に広く役立てていければと思います。

【前半】はこちら

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