dodaチャレンジではこのたび、当事者300人を対象に職場に関するアンケートを実施しました。その結果、職場において最も不安に感じることとして「対人関係・コミュニケーション」が36.3%で、「業務内容・業務量」の4.7%を大きく上回りました。
一方、この調査結果が出る直前。パーソルグループの特例子会社パーソルダイバースの人事部では、「障害理解」と「当事者社員への接し方をもっと学びたい」と改めて学びの場を設けることにしたそうです。

当事者が抱える「対人関係・コミュニケーション」に関して、個人、会社が何を考えているのか、どんなチャレンジを考えているのか。問題解決のために何をすればいいのか、そのヒントを探ります。

はたらく環境で大事なのは人間関係構築や職場理解など「対人関係・コミュニケーション」について

上の表のとおり、「職場での困りごと」に関する設問に対して、最も多かった答えは「対人関係・コミュニケーション(36.3%)」でした。一方で「業務内容や業務量」に関する悩みは4.7%です。
つまりはたらくうえでは、業務を遂行する実務スキルや、実際に行う作業量よりも、「職場環境」の課題が大きいことが改めて分かりました。「職場の理解や障害への配慮不足(14.7%)」を含め、同僚や上司など、職場での周囲の理解不足や人間関係の構築が、障害のある方がはたらくうえで、「大きな心配事」になっていることが数字として表れた結果となりました。

「特性や障害への配慮はどこまでやってくれるのだろうか」「誰に相談すればいいのだろうか」「障害開示はどうすればいいのだろうか」…。
精神障害・発達障害の社員が特に多いパーソルダイバースでも、その悩みが少なくないことは把握していて、さまざまな対応策を持っています。
例えば、「ある一定の役職者以外には障害名は伝えない」「相談する相手は業務であれば上長に、体調面は相談に対応する定着支援の部署に」「定期的に支援機関の方を交えて客観的な意見を聞きながら課題解決の面談を行う」などがあります。

当事者が行う研修を受けることで、よりリアルな実情や、障害に向き合う姿・声を学びたい

dodaチャレンジによる調査結果が出ると同時に、当事者社員の採用・マネジメントを担当している人事のマネジャーから、ある日相談を受けました。
「人事でも当事者社員を複数採用することになりました。各現場で当事者の皆さんがはたらいている姿は目にしますし、頑張っている様子も伝わってきます。でも、同じ部署で一緒に仕事をするとなると、勝手が違ってきます。どのように声をかけていいのか、障害のことに触れていいのか、改めてインプットしたいので、ユニバーサルワーク研修を受けたいんです」

企業側でも当事者が心配なくはたらくために何をすればいいのか。さらにいえば「どのように接したり、コミュニケーションを取ったりすれば良いのだろうか」と、いままさに模索している最中だと思います。

障害開示がもたらす、不安と安心の両面

dodaチャレンジの調査では、「障害開示」に関しても踏み込んで調査しています(詳細は記事をご覧ください)。その中で開示することで不安なこと、また安心すること両面あることが当事者の声を通じて分かっています。例えば開示によりキャリアアップが難しいのではないか、という懸念。パーソルダイバースでは、障害の有無に関わらず昇格条件は同じです。もちろん昇給などの評価も。そして、繰り返しですが障害名の開示は基本していません。必要に応じて「できないこと」「苦手なこと」「得意なこと」の共有は行います。
逆に開示することで、周囲の協力を得ることや、休憩時間の確保、職場環境を整えてもらえるなどのメリットがあることも分かっています。

より安定してはたらくため、大事なのは双方向のコミュニケーション。お互い、一歩を踏み出す勇気

かつてパーソルグループのある組織が、組織ごとパーソルダイバースに移管されてきました。移管されてきた社員にとって、障害のある社員と一緒にはたらくのは初めてでした。最初はきっと戸惑いがあったと思います。そしてある日、移管されてきた社員から相談を受けたことがあります。「実は私も障害のある社員の皆さんと同じような特性があるのですが、なかなか言い出せなかったんです。どうすれば手帳を取得できるのでしょうか」という内容でした。

その方は日常的に遅刻だったり、通勤中電車を間違えたり、業務内容を忘れたりと困っていることがあり、常日頃「自分は変かもしれない。でも、相談するのは変に思われるかも」と悩んでいたそうですが、実際に当事者社員が手帳を取得し、配慮を受け、自分らしくはたらく姿を見る中で、「もし障害が分かっても何も悪いことはないし、恥ずかしいことでもないんだ」という事実を目の当たりにしたそうです。すぐに通院すること、障害が判明した際は手帳取得の意思があることを伝えましょうとアドバイスしました。

「知らないこと」が不安につながります。話すこと、見ること、そして知ることで不安が消えて逆に一歩歩み寄るゆとりと勇気が生まれると思います。雇用する側も、障害のある社員の実力を思う存分発揮してもらう環境を作ろうと努力しています。そして、勇気を出して相談・行動に移す社員もいます。双方の努力が、「対人関係・コミュニケーション(36.3%)」の数字を今後低くして、はたらくうえでの不安を減らし、より長く・より安心してはたらくことができるのではないでしょうか。

【職場に関するアンケート調査の詳細はこちら】
【調査】精神障害・発達障害のある方の職場の悩み|障害開示のジレンマに迫る

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パーソルダイバースで障害とともにはたらく僕らの日常が、社会に役立つコンテンツになる。【前半】 | with – パーソルグループの障害者雇用サイト
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