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ともにはたらく環境づくり

パーソルチャレンジにおける「雇用の広域化」の取り組み【後半】

Interview

パーソルチャレンジ株式会社

高知・四万十に、新オフィス開設。
自治体とパーソルチャレンジは
どう変わるか。【後半】

2021年4月に開所したパーソルチャレンジ株式会社「高知四万十オフィス」の様子を、同社企画推進部の中嶋が2回にわたりレポート。開所までの道のりや現在の課題をお聞きした前半に引き続き、後半では高知四万十オフィスに関わる人たちの「声」から見えてきた、進出の「意義」をお伝えします。

野原 斗夢
Profile

野原 斗夢

パーソルチャレンジ株式会社
エンプロイメント・イノベーション本部
Career&PRO受託事業部
ゼネラルマネジャー

中嶋 隆
Profile

中嶋 隆

パーソルチャレンジ株式会社
エンプロイメント・イノベーション本部
企画推進部
採用・育成グループ

地方都市に東京の企業が進出地元の反応とは?

現在、パーソルチャレンジの高知四万十オフィスでは11名の社員がはたらいています(2022年2月時点の数字。3月には1名増予定!)。このうち、障害者手帳を持ったメンバーは8名。業務は9時から始まり、グループ企業が営業先でいただいた名刺の入力作業と、地元ニラ農家の出荷補助作業が主な仕事です。手帳を持っていない3名は、定着支援や事務まわりの業務、業務指示、マネジメントなどを担当しています。

四万十町は平成18年3月20日に高知県の窪川町、大正町、十和村の2町1村が合併して誕生した新町で、人口は約1万6000人。町の面積の約87%は林野で、一部は土佐湾に面しています。豊かな自然に恵まれる一方、人口は年々減少傾向。主要産業である林業は若手の就業者も増えていますが、農業では人手不足が続き、全体の雇用情勢を見ても正社員求人が少なくパート求人の割合が高いなどの課題を抱えています。東京の企業が高知県の中山間地にオフィスを構えることについて、地元の方々や実際に高知四万十オフィスではたらくスタッフたちは、どう感じているのでしょうか。

「自分でも会社員になれる!」ニラ農家の貴重なサポート力に

「最初は聞いてもなんにも分からない会社だったけどね。説明会で話を聞いて、見学をすることで会社のことがわかった。それから、手伝ってもらううちにありがたい存在になりましたよ。助かっていますよ。人を増やしてもっと量を増やしてほしいね。」
笑顔でそう教えてくれたのは、地元のニラ農家さん。高知四万十オフィスのスタッフが作業を始めてまだ半年足らずですが、その仕事ぶりから信頼を得ているようです。毎日オフィスから車で10分弱の距離にある農家さんに通い、ニラを集め、そして納品しています。

2021年7月に入社した竹中成美さんは現在、出荷時にニラを一定量にまとめ外葉などを取り除く「そぐり作業」を担当しています。入社前は就労のための施設に通所しており、当社進出の話を聞いた施設の方からパーソルチャレンジを勧められました。最初に話を聞いたときは「自分でも会社に入れるんだ」と嬉しく感じたそうです。竹中さんが住むのは、バスで片道1時間はかかる四万十町の海沿いの地区。「決して近くはないけれど、それよりも会社員になれる喜びの方が大きかった。ここではたらくことの楽しさを知ったし、長く続けていきたい」と笑顔で話してくれました。

はたらく喜びをもたらした一方、アクセスや距離の問題も

パソコンを使った事務業務に携わる堅田直樹さんは、四万十町の隣にある須崎市から、高速道路を使って片道30分の自動車通勤をしています。前職の契約が切れるタイミングで当社を知り、入社を決めました。
「特例子会社ということで、障害理解があってとてもはたらきやすい。指導も分かりやすく、かつ優しくて、最初こそこの仕事は難しいかなと思いましたが、すぐに慣れることができました。今は業務リーダーなどキャリアを重ねたいという意欲も出てきました。こういう気持ちが出てきたのは自分でもびっくりです」と仕事のやりがいを話してくれました。

お二人の声からもわかるように、高知四万十オフィスは、それまで地域に不足していた「障害があっても会社員として仕事ができる」という喜びをもたらすことに貢献しています。ただ、アクセスや距離の問題が障壁になっている人がいるのも確かです。送迎サービスを隣の市まで広げてはどうか、地元の支援機関と連携してグループホームなど住む場所を提供してはどうかなど、今後は仕事の提供だけでなく、通勤や生活にも配慮する必要があるとパーソルチャレンジでは考えています。

地元の方からいただいたポジティブな声を励みに

知名度がほとんどない状態からスタートし、前半で触れた採用の難しさやアクセスの問題を抱えながらも、着実に地元との信頼関係を築いているパーソルチャレンジ。高知四万十オフィスの責任者を務める野原斗夢ゼネラルマネジャーは、「(一度進出して採用を行ったからには)2~3年で“はい、さようなら”はダメ。地域の人、就職してくれた人に迷惑をかけるわけにはいかない。しっかり土地に根付いて、高知四万十オフィスを安定運営させ継続的に採用・運営していきたい」と力強く語ります。

今回の取材では、「パーソルチャレンジさんは町の大きな資源になると思っている」「入社を検討する方もいます。あとはどれだけ配慮できるか」「うちのセンターでは最初にパーソルさんを紹介しています」「これを機に障害者が住みやすい四万十町という特色を出していきたい」など好意的な声をくれる地元の人々に数多く出会いました。まもなく、高知四万十オフィスを開所して1年になります。地方での障害者雇用の創出の難しさを痛感しながらも、地元に貢献していきたいという思いを、高知四万十オフィスに関わるスタッフの誰もが抱いています。彼らの挑戦が今後どう発展していくのか、また様子をお届けできる機会があれば幸いです。

【前半】はこちら

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