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社員の悩みや課題に向き合う「田町のジョブコーチ」が、障害者雇用の日常やちょっと役立つノウハウを紹介する当コラム。今回は、ちょっと外出。パーソルダイバースが運営する就労移行支援事業所「Neuro Dive」でのイベントのお話を紹介します。

ADHD当事者の視点からのタスク管理術:小鳥遊さんの講演レポート

Neuro Diveとは、先端IT知識・スキルを習得し、データサイエンスやRPA領域など専門性が高い領域への就職を目指す、就労移行支援事業所です。通所者は社会スキルやコミュニケーションを不得手とする発達障害がある方が多いことが特徴です。

そんなNeuro Diveで先日、「タスク管理」に関する講演がありました。
講師は注意散漫の要素が強いADHD不注意優勢型の当事者で、X(旧Twitter)や著書でも有名な小鳥遊さん(本名・高梨健太郎さん)。

物忘れが多く、時間の見通しを立てるのが苦手という小鳥遊さんは、マルチタスクやタスクの抜け漏れなどを防ぐために、「タスクペディア」と名付けたタスク管理ツールの提供や、自らの「しくじり体験」を紹介して、どのように特性に向き合い、自分の力を発揮して仕事を通じて社会に繋がっていくか、といった講演を行っています。

この日は約15名の参加者を前に3時間。小鳥遊さんの人生、タスク管理の仕方、特性の需要、ツールを使ったワークなど充実の時間があっという間に過ぎました。

特性に向き合い、自分の価値を発揮しよう

これはあくまで田町のジョブコーチの主観的感想なのですが、発達障害の特性が強い社員は苦手なこと、得意なことが両極端にあり、「尖っている」印象があります。
特に「自分が好きなことには没頭できるけれど、事務的な進行管理が苦手」というイメージが強いです。Neuro Diveに通所する方に、今回の講演はぴったりだな、と思って聞いていました。

小鳥遊さんの言葉で印象的だったのが「特性はそのままでいい。消すことは非常に難しい。特性があってもいいような環境を生み出せばいいだけ」というポジティブなアドバイス。

小鳥遊さんは自分の特性に向き合った結果、タスク管理が上手くできれば、自分らしく生きられることが分かったそうです。当社も自分の長所を活かして、仕事に貢献し、自分の価値を発揮する、というはたらき方を目指しているので、やっぱりこれで良いのだな、と納得しつつ、職場に戻ったら社員に伝えたいと、と思った次第です。

今回小鳥遊さんは「みなさん集中力が高く、質問も多く、講演しているこちらが楽しかったくらいです」と笑顔で感想を話してくれました。実は当事者にとって、さらなる有意義なお話を、小鳥遊さんからお伺いできるそうなのです・・!というわけで少し宣伝。

パーソルグループでは、障害者雇用支援月間特別イベントとして、9月21日にオンラインセミナーを開催します。小鳥遊さんもご登壇いただけるとのこと。発達障害の当事者の方、関係者の方、ぜひご参加を!自信をもっておすすめできるコンテンツです。

そして、もう一個宣伝を。今回、講演があったNeuro Dive。こちらは先端のITスキル・知識が学べるだけでなく、今回の小鳥遊さんの講演のように、はたらく上で必要なビジネススキルも学べるきめ細かいプログラムが豊富に準備されています。

都内だけでなく、神奈川、大阪、福岡にも事業所があります。自分の特性を活かして活躍したい!と考えている当事者の皆さん。見学会などもありますので、一度のぞいてみてはいかがでしょうか?
是非、関連リンクをご覧ください。